在宅介護しながらウィーンへ行く(行った)ブログ 猫とビターチョコレート

40代独身、介護離職してお金はないけど、車椅子の母を連れてウィーンへ行きました。
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唐揚げ、あげたよ

近頃は、暑さのあまり料理をするのが億劫だ。
夕飯がどんどん手抜きになっていく。

そうめん。
ざるそば。
冷麺。
せいぜい、お好み焼き。

これはいかん。
肉と野菜をしっかり取らなければ本格的にバテてしまう。
冷蔵庫には鶏肉がある。
今夜は思い切って唐揚げでもつくるか。
 「手伝おうか?」
唐揚げと聞いて母の目がキラリと光った。
 「おかーさん、揚げるの、やったげるよ!」
いや、いいよ。
油の臭いで気持ち悪くなっちゃうでしょ。
 「そんなことないよ。長年、主婦だったんだから。
 久しぶりに揚げ物やりたいな!」

煮物や炒め物くらいなら携帯コンロで調理できる。
油は危険だ。
ひっくり返せば大惨事。
かといって台所のガスコンロは車椅子の母には背が高すぎる。

でも・・・言えなかった。
無理だとは言えなかった。
 「危ないから無理!」
といえば、主婦としてのプライドを傷つけてしまうだろう。
 「車椅子だから無理!」
とは、私が言いたくなかった。
ウィーンへ行こうとしているのに、これしきで諦めてはダメだ。

そんじゃあ、やるか。
唐揚げ。
 「揚げるぞー!」
母はヤル気満々だ。

台所のガスコンロの脇に車椅子をつける。
ものすごく狭い。
 「気を付けてね、そうっとね」
 「うん!」
下味と衣をつけた鶏肉を、母は慣れた手つきで油の鍋へほうりこんでいく。

母の目線からは鍋の中がまったく見えない。
ときどき手さぐりで菜箸をつっこんでは、ひとつ取りだして
 「そろそろ火が通ったかな?」
と確認する。

てさぐり
(台所が汚いからちょっと隠した)

なにしろ手さぐりだし半側空間無視のせいで左半分は見えないし。
肉や菜箸を落としたり、汚したり、ぶつかりそうになったり。
スリリングな調理だったことは否めない。
それでも母は火傷ひとつなく400グラムの鶏肉を揚げきった!

クーラーをかけていたけれど、私は汗だくだく。
ちょっと大変だったけど。
 「おいしい、おいしい!」
と母がパクパク食べたから。
本当においしかったから。
結果オーライ。

・・・もう当分、揚げ物はしません。

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