在宅介護しながらウィーンへ行く(行った)ブログ 猫とビターチョコレート

40代独身、介護離職してお金はないけど、車椅子の母を連れてウィーンへ行きました。
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ザッハー!

毎晩、リハビリを兼ねて、母とドイツ語の練習をしている。
 「アインス・ツヴァイ・ドライ(1,2,3)・・・」
と数字だけ。
母の傷ついた脳みそは新しいことを覚える能力に欠けている。
どんなに一生懸命に覚えようとしても難しい。
なんとか「10」まではクリアしたが、そこで停滞し、一か月かかってまだ「20」に到達しない。
 「なんでこんなに覚えられへんのやろう」
母はときどき悲しい顔をする。
・・・大丈夫、時間はかかるけど、きっと覚えられるよ。
さあ、もう一回やってみよう。
11から。
 「エルフ、
  ツヴォルフ、
  ドライツェーン、
  フィアツェーン
  フュンフツェーン、
  ・・・ザッハー
うん?
ザッハー?
そんな数字ないよ。
16は「ゼヒツェーン」だよ。
もう一回、11から。
 「エルフ、
  ツヴォルフ、
  ドライツェーン、
  フィアツェーン
  フュンフツェーン、
  ・・・ザッハー
ちーがーう、16はゼヒツェーンだって!
もう一回!
 「フィアツェーン
  フュンフツェーン、
  ・・・ザッハー
だーかーら!
言ってみて!
ゼ・ヒ・ツェーン!
 「ゼ・ヒ・ザッハー!
なに!
なんなの!
ザッハーって何!?
・・・あ。
私は突然、思い当った。
ザッハー。
といえば。
ザッハトルテだ!



『ホテル・ザッハー』のザッハトルテ。
ウィーン銘菓だ。

憧れのウィーン旅行を思い描きながらドイツ語を覚えようとするうちに、母の脳みそにどういうわけか、このザッハトルテが焼きついてしまった。

ザッハトルテは忘れて、と私は頼んだ。
あのチョコケーキ、味はいまいちだから、とりあえず忘れて。
それよりも16は「ゼヒツェーン」だよ。
 「ゼ・ヒ・ツェーン」
言えたー!
言えたねー!
それじゃあ15から言ってみて。
 「フュンフツェーン、
  ゼヒツェーン、
  ジップ・・・
  ジップ・・・」
おや?
17は?
 「ジップザッハー!

結局、今夜はザッハーから離れることはできなかった。

来月には20まで言えるようになりますように!
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