在宅介護しながらウィーンへ行く(行った)ブログ 猫とビターチョコレート

40代独身、介護離職してお金はないけど、車椅子の母を連れてウィーンへ行きました。
2

ポメラは半側空間無視でも使えるみたい

母は元気だったころ、携帯もPCもバリバリ使い倒していた。
ワードやエクセルで仕事をこなし、年賀状のデザインや画像の加工もできた。
ブラインドタッチですいすい文章を打ち込んでいた。

ところが病後はほとんど何もできなくなった。
携帯電話の操作も忘れ、ディスプレイの文字を大きくしても読めなくなった。

PCに至っては、どんなに頑張ってもキーボードの配列が思い出せない。
半側空間無視で左がよく見えないもんだから
 「Aがない! どこにもない!」
と探し回る。
何度教えても覚えられなくて、1分おきに
 「Aが消えちゃった!」
と騒ぐばかりでちっとも進まない。

PCに比べるとタブレットはもう少しマシだった。
タッチパネルのキーボードはなんとか見えて、Aの在り処もわかったようだ。
うまくいくかと期待した。
…が。
今度はディスプレイの字が見えない。
モノによるのかもしれないが、入力画面の字が小さすぎるせいもあるのだろう。
それにやっぱり半側空間無視が邪魔をして、表示される文章の半分くらいしか認識できない。

いろんなタイプのキーボードやアプリで挑戦したけど、結局はどれも使いこなせなかった。
それで諦めかけていたのだけれど、近頃、ひさしぶりに
「これならいけるかも」
という道具が見つかった。
私の大事な筆記用具。
ポメラだ。



ポメラは文字を書くためだけのガジェット、つまり携帯ワープロだ。
余分な機能は何もついていないからシンプルでわかりやすい。
これなら画面が見やすいし、文字を大きくすることも、縦書き表示も可能だから母にも見えるんじゃないかと思った。
問題はキーボードだが、
 「Aはここ!」
どういうわけか、母はすんなりとAを見つけだすことができた。
あんなに探しまわっていたのに。
相性がいいのかもしれない。
半側空間無視を克服してきたこともあるのだろう。

ぽつ、ぽつ、ぽつ。
母はポメラのキーボードをためらいがちに叩きはじめた。
ぽつ、ぽつ、ぽつ。
右手だけで、ゆっくりと。
でも確実にキーの在り処は知っていた。
…おかーさん、すごい!打てるやん!
 「だんだん思い出してきたみたい」
母は得意そうに微笑んだ。。

以下は、昨日の日記。
訪ねてきてくれた叔母とウィーン旅行の相談をしたことを書いている。

(中略)いっぱいおしゃべりしました。3に③人とも心はウィーンで何をしてもすぐ止まってしまいます。明子ちゃんはスカートを切ってすてきな膝掛けをたくさん作ってくれました。すごい
才能だと思います。私には思いつくこともできません。
これでますます旅行が楽しみになりました。(原文ママ)


改行や変換に課題は残るけれども、ちゃんとわかる文章だ。
この3年間で一番上手に打てている。
もっと上手になるかもしれない。
母は、もっと進化を遂げるかもしれない。

進化をつづける母に激励の1クリックをお願いします!
 ↓
にほんブログ村 介護ブログへ
にほんブログ村

昨日できなかったことが今日できるという喜び。
できることを見つけたという喜び。
たぶん、こういう喜びは今しか味わえないだろうから、大事にしようと思った。

あ、本日の猫写真。

ひにゃたぼっこ

サクランボ目当てに小鳥が庭にたくさんくるんですけど、サンジはあんまり怖がられていないようです。
それどころか今日は大きなカラスまで来ちゃったので、サンジはびくびくしていました。
関連記事


スポンサードリンク

該当の記事は見つかりませんでした。

2 Comments

marinao says...""
お母様に合ったポメラを発見できてよかったですね!
帰国後も文章にしている間はずっとウィーン旅行を楽しめるなんて素敵。
2016.05.09 11:06 | URL | #wPmsyBWs [edit]
だだ(たかはたゆきこ) says...">marinao さん"
そうなんですよ。
旅行記書いてるあいだは旅の気分が楽しめるんですよね。
母も祖父も書きもの好きの血統(そして恐ろしく字が汚い血統)なので、母にもどうにかして文章を書く手段を見つけてあげたかったので良かったです。
2016.05.09 20:10 | URL | #- [edit]

Leave a reply






管理者にだけ表示を許可する