在宅介護しながらウィーンへ行く(行った)ブログ 猫とビターチョコレート

40代独身、介護離職してお金はないけど、車椅子の母を連れてウィーンへ行きました。
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片足の小鳥

買い物の帰り道。
街角の、ちょっと引っ込んだ所でスマホをいじっていると、小鳥がチョチョチョッと走って来た。
私をじーっと見上げている。
・・・イソヒヨドリだ。
赤と青の。
雄のイソヒヨドリ。
人間が怖くないのかなあ。

かまわずスマホをいじりつづけていると、イソヒヨドリは、私の足に触れそうなところまで近寄ってきた。
人懐こいにもほどがある。
・・・なんだおまえ?
思わず話しかけた。
イソヒヨドリとばっちり目が合う。
それはドラクエでいうところの
 「仲間にしてほしそうにこちらを見ている!」
みたいな目だった。
捨てられた子犬みたいな目。

ごはんくれ鳥

なんで逃げないの?
あ、足、ケガしてるのか。
それは不便やね。
うちのオカンと一緒やん。
うちには猫がいるけど、門のところまで来てくれたら、ゴハンあげるよ。
いっしょに来る?

話しかけていたら、通りがかりの人に気づかれた。
 「あら、珍しい鳥! あんたが飼ってるの?」
まさか。
野鳥ですよ。
 「どこかから逃げてきたんかねえ?」
だから、野鳥ですって。
 「でもこんな綺麗な鳥、見たことないで!」
そのへんにいっぱい飛んでますよ。
 「なんで逃げないのかしら?」
さあ・・・ケガをしてお腹を空かせてるのかもしれません。

そうこうするうちに、いっぱい人が集まってきた。
恐れ知らずのイソヒヨドリも、ちょっとびびって、後ずさりしている。

ごはんくれ鳥2

集まって来た人の輪の中には優しいおばちゃんもいた。
 「あら可哀そうに、飛べへんのかいな。
 ほなうちが飼ってあげてもええけど…何を食べるかわからんな」
ヒヨドリだから、パンとか果物とか、けっこう何でも食べるはずですよ。
 「食パンでええなら餌には困らんなー」
言いつつ、おばちゃんの手にはビニール袋が。
…え、これって?
 「いやー、可哀そうやからこの子ビニールに入れてウチ連れて帰ろう思うて」
えええ、野鳥をビニール詰めですかい!
それはちょっと無謀ではないでしょうか。
 「せやかてお腹空かせてるの可哀そうやからなあ」

イソヒヨドリはおばちゃんのビニール袋作戦に気づいたらしい。
突然、パッと飛び立ち、郵便局の屋根にのぼった。
 「あら! あんた飛べるんかいな!」
みんなでホッとため息をついた。
安心したような。
がっかりしたような。
 「飛べるんやったら大丈夫やな」
 「あれだけ動けたら餌も取れるやろ」
一気に人の輪がほどけ、みんな鳥から離れて行った。

あの小鳥はきっと誰か人の手から餌をもらったことがあるに違いない。
それで私に
 「ゴハンちょうだい」
と言いに来たのだろう。

DSC_4808.jpg
(太っているのではない。寒いから膨らんでいるだけ)

雄のイソヒヨドリはよく通る美しい声で啼く。
私は子供の頃からこの鳥が好きだった。
明けたばかりの空にイソヒヨの歌が響く季節が今も大好きだ。
彼らの世界には身障手帳も介護保険もない。
弱ったものから死んでしまう。
・・・だからといって何もしてあげられないんだけどさ。
願わくば彼がこの冬をのりきって、また美しい歌を聴かせてくれますように。

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2 Comments

says..."管理人のみ閲覧できます"
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2016.02.03 20:38 | | # [edit]
だだ says...">秘密のコメントさん"
口腔ケアの失敗で…ってやつ、うちの母もエライことになってました!
3週間入院した救急病院のケアがずさんで舌がカビだらけになっていて、転院先の看護師さんが悲鳴をあげていました。
私もぜんぜん気づかなかったんですよね…。
食べられなくても口腔ケアは必要なのですが、その対応は病院によってかなり差があるみたいですね。
いろいろと悩まれることも多いと思いますが、道が一本だけじゃなく、逃げ道がいくつもあればいいのになと思います。
お体にお気をつけて。
2016.02.04 20:55 | URL | #- [edit]

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