在宅介護しながらウィーンへ行く(行った)ブログ 猫とビターチョコレート

40代独身、介護離職してお金はないけど、車椅子の母を連れてウィーンへ行きました。
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月の名前

昨夜の月は「立待月」。
お月様が昇るのを立って待つ。

今夜は「居待月」。
立ってると疲れるから、座って待っている月だ。

そして明日は「寝待月」。
待っているあいだに寝てしまう。

スーパームーンは寝ちゃって見られなかったけど、お月様はいつだって美しい。
 「私は車椅子だから、いつでも居待月だねえ」
母がそんなふうにいいながら空を仰ぐ。
 「きれいね!」


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一方、猫が見上げているものは…。

魚をよこせ

アジャリが見上げているものは、月ではなくて、魚です。


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血液検査の結果は…

母はこのあいだ病院で検査を受けた。
といっても簡単な血液検査。
結果は…

 「百点満点です!おめでとう!」
かかりつけのお医者さんが、まるで表彰状みたいに結果通知を差し出した。
すべての項目がみごとに「標準」の範囲内。
ギリギリのものすらなかったという。
 「健康そのものです!」

歯周病が気になるお年頃
(サンジは歯周病かもしれない。キバが伸びてきた)

身障者1級で要介護5だけど内臓は「健康そのもの」。
これはなかなか、ありがたいことではないだろうか。

このあいだ
 「在宅介護を始めて2年、案外チョロかった」
と書いた。
だけどそれは、母が健康であり、尚且つ、たくさんの方に助けられているからだ。

百点満点の検査結果だって周りの方々のおかげ。
 「タケノコが採れたから」
 「野菜を炊いたから」
 「ジャーサラダを作ったから」
親戚や友達やご近所さんがいろいろと美味しいものを持ってきてくださるから。
うちの冷凍庫には常に頂きものの野菜やお惣菜がスタンバイしている。
パンやケーキや甘いものが大好きな母は、ともすれば栄養が偏りがちになるのだけれど
 「○○さんの畑の野菜はおいしいねえ」
 「あのひとは本当にお料理上手だねえ」
と、頂いた野菜はぱくぱく食べる。
『健康そのもの』は頂きものの賜物なのだ。
我が家の食卓を助けてくださる方々、本当に本当にありがとうございます!

そして、このブログを読んで下さる方々にも感謝です。
読んでくださる方がいるからこそ私は書くことができます。
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話は変わるが、昼寝をしていた母が
 「猫が邪魔して寝返りできないの、助けて」
と訴えてきた。
猫が2匹とも母の布団に入ってた。

寝返りうてない

えーと。
寝返りできないって?
猫が邪魔で?
猫がいてもいなくても、母は寝返りできへんやん…。
アジャリもサンジもそれを知ってるから、左側で寝てるんやん。
べつに邪魔じゃないやろ?
 「そういえばそうねえ」
納得したらしい。
仲良く3人で昼寝をしていた。
平和だ。


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ヨダレの話

母は左半身麻痺。
左側がすべて動かないし感覚も弱い。
自分の左手がどこにあるか探さないと見つけられないし、少々ぶつけても痛くない。
唇の左側がうまく上がらないから、笑顔もちょっといびつになる。

ヨダレが出るのもきまって口の左側。
自分では気づけないし、唾をすすれないから。
不思議なことに人前だとわりあい大丈夫なんだけど、家ではダラーッとでてしまう。
とくに寝ぼけている朝は那智の滝状態だ。
 「おかあさん、ヨダレ拭いて」
私はときどき指摘する。
 「赤ちゃんみたいになってるよ!」
すると母は眠たそうに言った。

 「赤ちゃん? 若返ってええやん」

若返りすぎだー。

振り向きにゃんこ
(過去を振り返るサンジ)
 
昔、旅先で知り合った人に言われたことを思いだす。
「私の妹は身障者で」と話したときのことだ。

「へー、重度の脳性麻痺なの?
 ああいう人たちって臭いのよねえ、ヨダレが!
 だーだーって変な声あげてうるさいしさあ。
 年寄りもだけど、ヨダレくらいなんとかしろっての」

ストレートな言葉に衝撃を受けた。
なんで私にそういうこと言うんだと、当時は心の中でグーパンチしまくってた。

嫌な思い出だけど、彼女の言葉をときどき思い出すようにしている。
私は幼少時から排泄物の臭いに慣れきっていて、ヨダレの臭いなんかまったく分からない。
だからこそ注意しなければいけない。
私にはよく分からないけど、ヨダレは臭いもので、他人に不快な思いをさせるものだと覚えておかなくてはいけない。

小さい子供がいつも騒ぐので親がうるさいのに慣れてしまい、周りに迷惑をかけてしまうのと同じ。
ひとに迷惑をかけていることを忘れてはいけない。
子供だろうが身障者だろうが高齢者だろうが、誰かに不快な思いをさせてもいいなんて思ってはいけない。
仕方がない、と思ってはいけない。
体が悪いから許してもらえるだろう、なんて思いこんではいけない。
それは介護者の甘えであり、思い上がりだ。

・・・だからって止められはしないんだけど。
せめて、ヨダレはこまめに拭いておこう。
許してもらえるかどうかは相手が決めることだから。

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世の中には優しい人が多いから
 「大丈夫、臭くなんかないよ」
と、いってくれるかもしれない。
 「気にしないよ」
と。
それを当たり前に思ってはいけない。
真に受けてはいけない。
多かれ少なかれ、その人は我慢をしているかもしれないのだから。

大切なのは感謝する気持ちだと思う。
もっといえば、身障者用駐車場だってそう。
一番便利な場所を使わせてもらっている。
そのぶん、他の人が遠くに停めることになる。
それは障害者の権利だという人もいるけれど、そんなこと声を大にしていうもんじゃない。
権利って、なんだか威張って聞こえる言葉だから。
それよりも
 「良い所を使わせてもらってありがとう」
と思っておいたほうが、お互いに気持ちよく過ごせるんじゃないだろうか。

だからもしヨダレの臭いを「気にしないよ」といわれたら私は
 「ごめんね、ありがとう」
というだろう。
ヨダレを臭いといった彼女も、お客さんの前では「大丈夫ですよ」と言っているに違いない。
彼女はたしかANAかJALのスチュワーデスさんだった。
今頃どうしてるんだろうな。
ああいう人はきっと親の介護なんて絶対にしないんだろうけど…。


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