在宅介護しながらウィーンへ行く(行った)ブログ 猫とビターチョコレート

40代独身、介護離職してお金はないけど、車椅子の母を連れてウィーンへ行きました。
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言霊と妄想

40kaigoさんのブログでおもしろい言葉を見つけた。
世の人々やメディアは、介護体験についてどんな話を求めているかという話題で、

>実際知りたいのはネガティブな話

なのだという。
とっても納得した。

以前、母は障害児の子育て体験について講演をしていたのだけれど
 「お涙ちょうだいの話のほうが喜ばれるの」
といっていた。
 「おかーさんの話は、気楽すぎて信じてもらえないのよねえ」
スーパー天然ポジティブな話は『お涙ちょうだい』に負けるのだという。
ネットに悪口と愚痴と恨み節があふれているのは、もしかしたら、そのせいなのだろうか。

苦労話は同情を呼ぶ。
愚痴話は共感を呼ぶ。
だけどポジティブな話は、時に、嫉妬を招くんだ。
・・・めんどくさいね人間て。

もちろん、介護の苦労話には、具体的で重要な情報がつまっていることが多い。
愚痴を吐きだすことも大切だ。
けれどメディアが、そういう話をことさらもてはやすのは、
 「他人の不幸は蜜の味」
とうい心理がどこかにあるのじゃないだろうか。
ああ、このひとに比べればウチはマシ、って思うと心が軽くなるのかもしれない。
それも大切なことなんだろう。

ネガティブかポジティブか。
私はとくに意識しない。
今頭の中にあることを書く。
良いことも。
悪いことも。
楽しいことも。
辛いことも。
思いつくまま、てきとうに並べていく。

ただ、言葉には気を付けなければと思う。
私はものすごく軽率な性格で、リアルでは感情にまかせた発言ばかりしてしまう。
だからせめて、書き残すのは優しい言葉にしておきたいと思う。
とくに悪口は控えたい。
『人を呪わば穴二つ』。
悪い言葉を吐きだせば、きっと自分に返ってくる。


クッションは渡さない
(オヤジのクッションを奪い取り、くつろぐサンジ。
オヤジは隣りでゴロ寝してました。)

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もひとつ。
ついでに思い出したこと。
 「きっと介護経験者が少ないから、お涙ちょうだいがもてはやされるんだよね」
という話になって。
思い出してしまった。
妄想してしまった。
日本国民、総介護者になろうよ、って。

以前「義務教育のカリキュラムに『介護』を入れちゃえよ」ってことを書いた。
それの続き。

たとえば韓国には徴兵制があって、一定の年齢になると軍隊を経験する。
たとえばタイには一時出家制度みたいなものがあって、若い男子が一時的に僧侶を経験する。
それの日本バージョンで、男女を問わず一定期間、介護施設での労働を経験するという制度があってもいいんじゃないだろうか。
…だいぶ乱暴な妄想ですが。

在宅介護を何十年もやる人もいれば、生涯一度もオムツに触れることがない人もいる。
逃げたもん勝ちみたいな社会は、なんだかなあって思うのです。


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『あまちゃん』を見ながら

天気のわるい日曜日。
今日は何をして過ごそう。
お出かけはできないな。
本を読もうか。
テレビを見ようか…?
 「あまちゃんを見よう!」
と母が言った。



2年前にものすごくはやった朝ドラ、『あまちゃん』。
放送していた頃、母はちょうど入院中だった。
私は毎日、母の病室を訪れて、お昼の再放送を一緒に見るのが日課だった。
けれどその頃の母はまだなんにも分かっていなかった。
意識は戻ったものの、私の顔も分からない状態が何ヵ月もつづいたから。
テレビなんて見えていなかった。
・・・こんなにおもしろいのに、もったいない!

と思っていたら、この春から再放送が始まった。
母に見せようと思ってぜんぶ録画している。
2年前と違い、現在の母はドラマを楽しむことができる。
 「アキちゃん可愛いねえ」
ばっかり言っている。
 「あまちゃんは楽しいね!」
ストーリーはどこまで分かっているかは謎だけど(種市先輩のことをアキちゃんのお父さんと思っていたくらいだから)。
今ではすっかり『あまちゃん』のファンだ。

私も母といっしょにもう一度『あまちゃん』を見るのが大好きだ。
ドラマが好きなのはもちろんだけど。
2年前に笑うことなく失われてしまった母の時間を取り戻しているようで嬉しい。
辛くてせつなかった私の毎日が楽しい思い出に変わっていくようで嬉しい。
きっとこのドラマは、母と私の思い出の作品になるはずだ。

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そうそう、そういえば母はさっきはドラえもんを見ながら
 「のびた君って今でいう学習障害やんね」
とかいってた。
ツッコミ、鋭くなったね…。


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友達

いろいろ、くさくさした気分。
ちょっと、イライラした気分。
一人でいるのはよくないと思って友達と会うことにした。
待ち合わせ場所は…宝塚。

大劇場を遠目から

宝塚大劇場。
今はもうめったに舞台を観ることはできないけれど、それでも、花の道に来るとわくわくする。
なんとなく楽しい気持ちになれる。
そういう場所があることは幸せだ。

それ以上に、友達がいるということは幸せなことだと思う。
私は友達に恵まれている。
SNS的に数を競うようなつながりじゃなく。
わあわあ盛り上がって終わるものでもなく。
利害関係で結ばれいるわけでもない。

数は少ないんだけれども。
なかなか会えなくっても。
めったに会えなくなっても。
きっと切れることはない。
友達は、小さな小さな私の世界に新鮮な空気をはこんできてくれる。
狭い部屋に閉じ込められて紙オムツで窒息しそうな気持になっているとき、友達の存在は、いつもとてもありがたい。

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本日の猫写真は、変な顔のサンジ。

せめぎあい

 「ここはお母さんのベッドなの。邪魔だからどいて!」
母がどんなに頼んでも、サンジはどいてくれません。
そのうち、お腹の上にクッションが落ちてきちゃったんだけど、それでも動きません。
せいいっぱい手足を伸ばして
 「お母さんこそ、どいてー!」
と訴えています。


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