在宅介護しながらウィーンへ行く(行った)ブログ 猫とビターチョコレート

40代独身、介護離職してお金はないけど、車椅子の母を連れてウィーンへ行きました。
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思い出の桜

各地で桜が花開き。
テレビでは連日、花見の様子がうつしだされている。
母はもう、うずうずして
 「お花見いこうよ!」
ばかり言っている。
無理だよー、ここらへんの桜はまだ蕾なんだから。
 「ここらへんじゃなくていいから、行こうよ!」

あんまりうるさいので車で南下した。
桜の咲いてるところまで。

花のみち2

桜の咲いてる。
宝塚だ。

花のみち4

桜の名所は日本各地にある。
でも、ここ宝塚には
みごとな古木や
雲のごとき桜の森や
海や山の美しい借景や
そういうものはひとつもない。

ただ、思い出だけが数えきれないほどにある。

花のみち3
(撮影:母)

昔ここには動物園があって、子どもの頃の定番の遊び場だった。
学校が休みに入ると必ず来てた。
家族みんなで花見をしたことも何度もある。

ファミリーランドがなくなっても
大劇場が建てかえられても
私が子供でなくなっても
母が歩けなくなっても
いろいろなことが変わっても
桜の色は変わらない。

薄墨色の桜花

せっかくだから記念写真を撮ろうと思った。
どの木がいいかな?
どこで撮ろうか?
ねえ、お母さん?
 「お団子」
と母は言った。
 「お花見団子を撮ろうよ」
・・・なんで?

花見団子

花より団子にもほどがあるけど、母は花見を喜んでいた。
 「きれいだねえ、楽しいねえ、懐かしいねえ」
をくりかえしていた。
 「ここの桜はやっぱり思い出の桜だね」
お団子に夢中だったけど、母も同じことを思い出していたようだった。

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後ろ姿でピース


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ある朝、目が覚めたらお化けになっていた話

春はいい季節だ。
そこかしこで小鳥が歌い、花が咲きはじめ、陽光はあたたかい。
本当にいい季節。

でも。

季節の変わり目って、ほんま、いろいろあるねんな。
体調を崩したり。
発作が出たり。
花粉症に悩まされたり。
私なんか、土曜の朝に目が覚めたら、左目が開かへんねん。
なんとか開いても視界が悪い。
鏡みて
 「なんやこれ!」
ってなった。
顔が「お岩さん」になっててん。
左目のまわりだけ爛れて腫れあがって。
お化け屋敷のバイトができるレベル。

原因なんか分からへん。
顔が腫れるのも、実はちょいちょいあることやねん。
アレルギーを各種取り揃えてるからどれかだろうとは思う。
たぶん日光に負けたか、竹の子のあくぬきをしたせいか、サンジが顔の上で寝ていたせいだろう。

で、顔はお岩さんになったけど、痛くはないので自分ではあまり気にしていなかった。
お岩さんのままスーパーへ買い物に行った。
そしたら途中で、車椅子のおばあちゃんが雨宿りをしているのに出会ったので
 「何かお困りではありませんか」
と親切のつもりで声をかけたら
 「わっ」
とびっくりされた。
なんやねん失礼やなと一瞬思ったけど、お岩さんに声をかけられたら、ふつう驚くわな。
すまないことをした。

でも治らないのは、困ってるのは、顔の腫れとは違うねん。
顔は薬をぬったら治ったし。
もっと違う病気。
もっと深刻な病気。
それは…眠たい病。

春眠暁を覚えずすぎて、やばいねん。
いつでもどこでもすぐ寝られる。
信号待ちの間にでも寝る。
事故を起こさんように、気いつけななあ。
きっと他の人も罹ってるんと違うかな?
春は、危険な季節やで。

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ほんま眠たすぎて文章めろめろやけど許してなー。


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受け継がれていく

今日はお客さんが来てくれた。
母に会いに来てくれた。
バイオリンの教え子が2人。
20年以上前、ミニスカートでバイオリンを習いにきていた子供たちが、今では立派な大人になった。
ひとりは学校の先生で、妹や母のことでものすごくサポートをしてくれる頼りになる存在だ。
もうひとりは、赤ちゃんを連れてきていた。

「2人ともあんなに小さかったのに。
 あんなに頼りなかったのに。」

母は喜んで喜んで。
赤ちゃんを抱きしめたままなかなか放そうとしなかった。
赤ちゃんのお父さんとはバイオリンを通して知り合ったというのがまた嬉しかったんだろう。
いずれはこの子もバイオリンを弾くのだろう。

人から人へ。
子供からそのまた子供へ。
つながっていく。
受け渡されていく。
母の与えた音楽が、生きた証が、次の世代へと分けられていく。
そういうものを見た気がした。

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