在宅介護しながらウィーンへ行く(行った)ブログ 猫とビターチョコレート

40代独身、介護離職してお金はないけど、車椅子の母を連れてウィーンへ行きました。
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ロマンチック・介護

母の退院から5日。
あいかわらず我が家は新たな戦いの真っ最中だ。
土日なんて朝から修羅場。
口だけ達者な寝たきり障害者が2人。
オムツ交換して着替えして。
洗顔させて歯磨き、オムツ。
朝食、薬、またオムツ。
シーツ交換・・・またオムツ!!!!
一日中オムツ交換ばっかりしてる気が。
双子のお母さんてこんな感じか?
バタバタしてたら、外の世界からなんとものどかなアナウンスが流れてきた。
 「おはようございます、今日は自治会のクリーンデイです。
  みんなで地域の掃除をしましょう」
そんな暇あるかボケぇ!

ちょっぴり疲れているけれど。
笑えることもあったのだ。
ついさっき。
父が、母を支えて立ち上がらせようとしたときのこと。
 「肩に手をまわして」
と言えばいいところを、口下手なオヤジはうまく言葉が見つからず。
こともあろうに
 「さあ母さん、えっと・・・
  ぼくを抱きしめて
と言った。
抱きしめてって!
口下手も極めるとすごいことになるな!
笑いころげる私をよそに、母は
 「うん」
と父の背中に手をまわし、夫婦は抱き合い・・・便座へむかっていった。
あとで母は
 「なんだかロマンチックだったねえ」
と喜んでいた。
そうだねえ。
行先がトイレじゃなければよかったのにねえ。


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終わったー

『あまちゃん』、終わったー!
朝ドラだけはずっと見てた。
仕事で遅くなった翌朝も、あまちゃんを見るために眠たい目をこじあけて起きた。
足を止められないほど忙しい日でも、ごはんをかきこみながら録画したあまちゃんを見ている15分だけはくつろぐことができた。
毎日、毎朝。
私の一息一休み。
そして一笑い。
「ああ、おもしろかった」一日が始められた。
・・・ほんと、おもしろかった。


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いつかきっと

一昨日の記事に、走って走ってここまで来たから、これからは歩いて暮らしたい・・・なんて書いたけど。
あんなもの。
ちょっと先の話だ。
いや、かなりだいぶ先の話だ。
今はまだ。
走って走って走って走って。
坂道を全速力でのぼりつづけている。

介護は初めてじゃない。
だけど、母の介護は初めてだから。
時間がいくらあっても足りない。
やることいっぱいありすぎて!
家もまだ片付いてないし
いろんな人がくるし
いろんな手続きがあるし
いろんなものが必要になってきて
そのうえに
オムツ交換とか体位交換とかリハビリとかマッサージとかしなくちゃで
とうとう頭がはちきれそうになって
 「ちょっとタイム!
  チョコレート食べてくる!」
と叫んだ。
命の源チョコレートを食べる余裕すらなかったのだ。
 「今がいちばん大変な時だよ」
と言われた。
 「慣れるまでがいちばん大変」
そうだな。
なんでも、そんなもんだ。
今はどんなに大変に思えても、いつかきっと、慣れる日がくるんだ。

ようやく一段落したのは日付が変わる頃。
海外にいる友達とLINEをした。
空の写真を送ってもらった。
カナダの青空。
スマホの小さな画面でみても美しい空だった。
私の世界にあいた、それは小さな窓だった。
・・・いつかきっと。


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