奇跡の絵葉書
年上の友達から
「絵葉書をありがとう」
とお礼をいわれた。
絵葉書なんて出した覚えがない。
なんのことだ? と、思ったら。
「ボリビアのラ・パスから投函された葉書が昨日とどきました」
とのこと。
・・・ラ・パス?
私がボリビアを訪れたのは2011年3月のこと。
つまりこの絵葉書は、
2年と2週間かかって届いたのだ!
これって奇跡じゃないだろうか。
今まで何してたんだろう?
(病院のちかくの桜)
過去から届いた奇跡の絵葉書に、私はなんて書いていたのだろう。
今の私は未来の私に、どんな言葉を書けばいいのだろう。
スポンサードリンクp>
さくら花
LINEで
「おばあちゃんに会いたい」
といってきた椿に、母がかえした返事。
「椿、会いたいね」
(タブレットの手書きアプリをつかって指で書いた)
ちょっとずつ喋るようになってきたし、よかったねーってところなんだけど。
ほんというと、そんなに簡単にはいってない。
ブログには書いてないけどいろいろある。
ほんとに、いろいろ。
今日はけっこう重かった。
いっしょうけんめい良い方へ考えようと思うんだけど、うまくいかない。
現実ってきびしいわー。
そんな、病院からの帰り道。
通りがかった花の道。
・・・さくら!
さくら咲いてる。
明るく咲いてる。
光の花が咲いている。
さくら咲け咲け。
さくら咲け。
幼い頃からみてきたさくら。
私のふるさとの花よ咲け。
・・・オヤジのロト6、大当たりしないかなー。
スポンサードリンクp>
オヤジ…!
今日の母はわりと調子がよかった。
相変わらず囁き声しか出ないけど、こんなことを言った。
「あんたがいてくれて良かった。
お父さん一人だったらパニくってたわ」
「ほんまやわ!」
私は激しく同意した。
「でもお父さん今でも十分パニくってるけどな!」
母が入院して何がいちばん大変かって、家事でも妹の介護でも病院通いでもなく、何より親父の世話なのである。
かつて祖母が嫁である母にむかって
「こんな息子でごめんね。
なんにもでけへんボンボンに育ててしまって」
と謝ったくらいだ。
放っておくと風呂にも入らない。
服も洗濯にださない。
ぱんつすら替えない。
ぱんつくらい自分で替えてくれ、親父。
ただ、隙あらば競輪場へ遊びにいっちゃうことだけは、ちょっと罪悪感を感じているらしい。
このあいだは帰りにケーキを買ってきた。
箱をあけてびっくり。
生クリームのショートケーキが10個!
「なんぼほど買ってくるねん!」
思わず大きな声をあげた。
我が家でケーキを食べるのは私ひとり。
いくら甘党でもひとりで10個も食べられるわけがない。
父はたじたじとなって
「いやあの、おまえが甘いもんほしいかと思って・・・」
「10個もいらん!」
おいしい店のケーキならまだよかった。
残念ながら親父が買ってきたのは、安くてまずいので有名な店のケーキだったのだ。
だいぶ頑張ったけど食べきれなかった。
「ちょっとお母さん、早くよくなって怒ってやってよ!」
私がいっぱい愚痴をこぼすと、母は楽しそうに笑っていた。
笑い事じゃないから!
スポンサードリンクp>