我が家の焼き肉大戦争
家族そろって焼き肉屋に行った。
母と妹の車椅子を、私とオヤジで押していく。
車椅子が2台もならぶと通路をふさいでしまうので、お店には
「(邪魔にならない)一番奥の席をお願いします」
と予約時に頼んでいる。
苦労して席につくと…戦争が始まる!
といっても、肉の奪い合いというわけではない。
むしろその逆だ。
食べ放題の焼き肉屋なので、上カルビだの上ロースだのをどんどん持ってきてもらう。
それをオヤジがかたっぱしから焼いていく。
網いっぱいに焼いていく。
だけど私たちはそんなに食べられない。
母は
「お肉どこ?タレはどこ?」
っていちいち探してるし、私は妹の食事介助をしなくちゃいけない。
母も妹も少食だしスピードも遅い。
私は二人の食介のあいまに食べるのだが、油断していると母が勝手に店員さんを呼んで
「キュウリください!」
とか食べられもしないのに注文している。
その間にも肉が焼ける。
どんどん焼ける。
オヤジの辞書には弱火なんて言葉はない。
「ほらどんどん食え!炭になるぞ!」
強火であぶった肉を皿に上げ、また新たな肉で網をいっぱいにする。
「もっとゆっくり!」
頼んだって通用しない。
「焼き肉はドンドン焼くもんや!スピード勝負や!」
要介護5と身障1級を相手に容赦がない。
仕方がないから
「さあ、食べて食べて!」
私と母と妹と、3つの口にどんどん押し込む。
食べても食べても継ぎ足されるため、皿の肉はちっとも減らない。
わんこそばならぬ、わんこ焼き肉。
「肉がこげるぞ!皿のは冷めてしまうぞ!」
オヤジが煽る煽る。
これはもはや戦いである。
焼きまくるオヤジと、食べさせまくる私のバトルである…。
味わう暇なんて、無い。
やがて
「もう食べられない!」
「ギブアップ!」
母と妹が次々に負けを宣言する。
するとオヤジは
「これからや!」
とようやく自分の肉を焼き、黙々と食べ始める。
私は母と妹の食べ残し(キュウリとか)を片付けるのに必死である。
だいぶ頑張ったけど、今日は豚トロを3枚残しました。
すごい敗北感。
制限時間2時間もあるんだから、もっとゆっくり食べたいなー。
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